ケンチク

牛久大仏に見守られながら一級建築士やってます。

ひたち野うしく中学校

先日、ひたち野うしく中学校の見学会が開催された為、行ってきました。

 

計画の時から、中学校なのに木造平家という構造に興味津々で、見学会が開催されるのを楽しみにしていました。

 

まず建物概要は下記の通りです。

 

ひたち野うしく中学校

設計監理:久米設計

施工  :株木・塚原JV

面積  :校舎  6,057m2

                 体育館 1,854m2

      その他 2,158m2

(この面積を平家で計画ってすごい。。。)

 

平面は中心にメインの動線+人が集まる空間(メディアライブラリーや多目的室)があり、そこから、両サイドに普通教室や特別教室、事務室が中庭を挟みながら展開していくという構成です。

平家の学校建築ではよく見る構成ですが、実際に体感するのは初めてでした。

屋根散水をしていたこともあってか、中庭に面した廊下は空調せずとも気持ちいい風が通り、夏の暑さから開放される場となっています。

あとは、どの教室からも外部と地上で繋がっているというのは、快適な落ち着く場になっていたと思います。

室内は木が多用されていて、適度に落ち着き活動的になるような空間になっていました。

床のフローリングは無垢材。(学校で無垢材って予算や管理上、なかなか最近は使えません。)

特別教室棟の廊下はとても広く、授業以外の多目的な使い方がされることが予想されます。

室内空間にゆとりがあって、生徒たちにとって、なかなかいい環境だなと感じました。

 

少しこうだったらと感じた点が、一番南側の教室の外部にもバッファゾーンを設けた上で、外部動線を構成した方が良かったかなと思います。

あとは特別教室棟の廊下に面した壁面は建具で開放できるようにした方が、より多用途な使い方に対応できたんじゃないかなと思います。(音の問題がある為、一概には言えませんが。。)

 

一番残念だと思ったのが、屋根付き広場。

イメージでは豊かな空間が広がっているような写真が掲載されていた為、楽しみにしていたのですが、なんとなく閉じ過ぎていること。

地面がただのアスファルト舗装ということがあり、ただの屋根がついた広い屋外空間という印象が強かったです。

使い方によっては色々と展開できるので、使用者側の工夫で、活用しきれればとてもいい空間だとは思いますが、もう少し設を工夫してあげても良かった気がします。

 

こんな感じですが、最後に写真を何枚か掲載します。

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外観

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メディアライブラリー

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屋根付き広場

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特別教室棟

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外観2

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外観3

 

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体育館

 最後に、牛久市役所の皆様、こんな状況の中、休日にも関わらず見学の場を提供していただきありがとうございました。

 

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